工務部
7.202024
和気あいあいの工務部便り Vol.28 【京都ってすごいなぁ】
6月下旬、社長よりお誘いをいただき京都迎賓館の見学会に参加させていただきました。
京都迎賓館といえば、日本の歴史、文化を象徴する都市・京都で、海外からの賓客を心をこめてお迎えし、日本への理解と友好を深めていただくことを目的に、平成17年(2005年)4月に開館した国の迎賓施設。賓客の宿泊や首脳会談、署名式、晩餐会などの様々な接遇行事を迎賓館が行うことを通じて外交の重要な一翼を担っている建物です。
僕は京都に来て3年目だけれどこんなに近くにありながら京都御所に入ったのも初めてで、まして迎賓館まで見学できるのかと内心楽しみも多かったけれどドキドキも感じていました。
まずその建物を見た瞬間にすごくどっしりとした佇まいだなという印象を受けて、城壁の仕上げの綺麗さ、玄関、石張り、植栽が成す雰囲気はまるですごく自信に満ち溢れた人と対峙しているような気分でした。
今回は特に僕のおススメなところを2つほど紹介したいと思います!
一つ目は 【桐の間】 桐の間は、和食を提供する「和の晩餐室」です。
節のまったくない木材で囲まれたその空間はとても立派で、代々受け継がれてきた大工の伝統工法が惜しみなく発揮されていて、とても見ごたえがあったり
ど真ん中にある全長12メートルの一枚モノの漆塗りのテーブルは、12回にもわたって塗分けられ、まるで鏡のような光を帯びていてとてもきれいでした。
襖上部の欄間は、裏は太陽、表は月をイメージし、室内外でまた違う雰囲気を感じさせる。和室っていう空間はなんかやっぱり落ち着きます、、
また、特に面白いと思ったアイデアがあり、この部屋の建具のサイズは外国の方の身長を考慮し、すべて2メートルと少し高めに設計されているため、あえて外部の軒先を低めにして部屋に奥行を持たせるというものです。ただいい材料を使う、上等なものを揃えるというだけではなく、そのような“魅せる”設計もすごいものだと思い勉強になりました。
また、正座に慣れていない方にもくつろいでもらえるよう、テーブルの下は掘り炬燵式とされていた。ここにも日本人ならではのおもてなしの心を感じられました。
二つ目は 【庭園】です。
迎賓館の庭園は、廊橋を境に池の水深が変わっており、島の配された「海」の部分と、「ネビキグサ」のある「水田」の部分に分けられているそうです。
池にはコイが泳いでおり、池に色どりが加わり、可愛らしさがもたらされている感じがしました。
海外からの賓客に庭園やコイへの餌やりや舟遊びを楽しんでもらえるようにと和舟もあって、ぜひ乗ってみたかったなと惜しく感じてます、、
見学日はあいにく曇り空だったのですが、晴れた日にはまた一段とこの庭はきれいに映るんだろうし、四季によって姿を変えるこの庭を是非それぞれの季節にもう一度見に来たいと思いました。
説明不足感はありますが、他にも魅力沢山なほんとに見ていて飽きない建築物でした!
この建物を見学しながら、こんなところに一度は招かれてみたい人生だったなとしんみり感じつつ、こんな所で食事をしてもおもてなしやその場の空気に圧倒されて、絶対ご飯がのどを通らないだろうなといろんなことを考えていました。
けどこのような建物を身近に見ることができとてもいい機会だったし、これだけでも京都に来てよかったと改めて感じた一日でした。
皆さんも機会があればぜひ見学に行ってみてはいかがでしょうか!
作 工務部:井関