第４回　　頼りになる事が、安心を保証する 　　

真辺　伝幸　　（ねっとわーく京都２１　２００６年１２月号より）

私の勤める病院では、ちょうど2年前に第三者による「医療機能評価」を受審した。おかげさまで２００５年１月に認定された。
医療機能評価は厚労省や医師会などが出資して設立された財団法人が行っているもので、病院の医療体制や質について８つの領域「病院組織運営と地域における役割」「患者の権利と安全確保」「療養環境と患者サービス」「診療の質と安全のためのケアプロセス」などの約６００の項目に沿って第三者の立場で評価し認定を行っている。
２００６年１０月現在、全国で９０７７中、２１９４病院。京都市内３０の病院が認定されている。私たちはこの取り組みのなかで人見建設に大変お世話になった。
スローガンは、「建物は古くても清潔感と温かさあふれる病院をみんなで作ろう」であった。
手狭になったカルテ保管庫が必要だった。人見さんはスペースを上手に工夫してくれた。利用する側に、こうしたらどうでしょうという提案は、常にコストを考えたもので、安心と納得いくものである。
もうひとつ、記憶に残っているのが、「禁煙」である。愛煙家には耳が痛いが「医療機能評価」は喫煙には厳しい。
２００４年５月１日施行の「健康増進法」第２５条受動喫煙防止が始まる前から、病院では全館禁煙だった。今回、敷地内禁煙の目標をかかげた。つまり、建物の中だけでなく、病院の玄関前や自転車置き場、中庭周辺すべての禁煙。しかし、一気には難しい。そこで、人見建設にお願いして北館と南館の敷地２カ所に隔離された喫煙室をお願いした。お金はないが、消防法や建築基準法もクリアできるものと難題をお願いして作ってもらった。
担当の専務さんは、とにかく足を運んでよく話を聞いてくれる。私は後ろめたい思いも何度となく抱いている。見積もりをつくってもらい話だけで終わることも度々である。しかし、いつのときも、専門の職人さんと相談して一緒に連れてこられることもある。とにかく責任感が強く、安心を与えてくれる。