お客様の声
12.12015
第96回 ありがとう、お世話になりました
特定非営利活動法人ALS しがネット理事長 葛城 貞三様 (ねっとわーく京都21 2015年12月号より)
特定非営利活動法人ALSしがネットは2010年8月滋賀県の認証を受け、10月から訪問介護事業所“もも”を、翌2011年6月から居宅介護支援事業所“もも”をスタートしました。ALSとは筋委縮性側索硬化症といい、発症して3~5年で呼吸筋が侵され、呼吸ができなくなる難病です。ALSで現に看病を続けている妻や夫、自らの介護体験を役立てようとするALS患者の遺族、協力を申し出た看護師や介護福祉士たちが相談を重ね、365日24時間介護を目指す事業を起こすことになったのです。
ALSで仕事が続けられなくなった患者の仕事場を借りて始めた介護事業も、5年を数えるこの頃では手狭となり、患者やご家族の相談に応えられる場所を求めていました。
私どもの熱い思いを受け止めていただける救世主Yさんが現れたのです。昨年の8月頃から場所探しが始まりました。現事務所からあまり遠くないのが条件として不動屋さんに頼みました。京阪石坂線三井寺駅近くに古い民家を見つけていただき、壊して新しい事務所を建てることになりました。
さてどこの建築屋さんにお願いしたものかと思っておりましたら、Yさんは人見建設さんと30年来の長きにわたるお付き合いがある方でした。即座に人見建設さんにお願いするとの一声で決まりました。また夢が一歩近づきました。Yさんは基礎部分を造るので、間取りや内装、付帯工事は法人で考えたらよいとのお言葉に甘え、山口泰弘様とのお付き合いが始まりました。
今年の1月16日人見建設山口様とお会いし、図面を持参されました。最初に指摘されたのが境界は確定されているのかの問いに、知人の不動屋さんでもあり、私自身問題意識を持っていませんでした。新築なった建物を拝見すると、境界杭が打たれ、ブロックが境界を明確にしてある姿を見るにつけ、あの時の山口様の言葉を改めてかみしめています。工事中も再三現場に赴き職員さんの仕事ぶりを見るにつけ、大きな地震が起きても大丈夫と素人ながらにも信頼を寄せることができました。
私共が建物に託する夢は、ここを拠点にして安心して住み続けられる地域にしたい、平和でないと福祉も良くならないとの思いから会議室を重視しました。北側前面を映写できるスクリーンを配し、壁には資料等をつりさげる金具も取り付けました。惜しむらくはエアコンを南側に配すべきであったと悔やんでいます。この数か月間山口様とはかなりの意見交換をしました。ほとんどのことは私たちの言い分を聞いていただけたのですが、頑としてお譲りにならない信念の方と信頼を熱くさせていただきました。
最後に、今後人見建設様の益々のご発展と山口様はじめ工事に携われた職員の皆様に御礼申し上げます。有難うございました。
2015年10月17日